
78話でついに多聞がうたげに告白——でも、よく考えると気になりませんか?
「多聞くん、いつからうたげのことが好きだったの?」
多聞くんはアイドルとして「完璧な姿」を見せることが仕事。感情を表に出すことが苦手な彼が、うたげに対してだけは不器用にも本音を見せていく——その変化は、いつどこから始まったのでしょう。
この記事では、多聞くんの感情の軌跡を話数ごとに振り返りながら、「決定的に好きになった瞬間」を考察していきます。
📌 この記事でわかること
- 多聞がうたげへの気持ちに気づいた「転換点」のシーン
- 感情の深まりが読み取れるキーエピソード(59〜78話)
- LINE名「ゴミ」に込められた多聞の本音の考察
- 「一人前になったら」宣言が示す多聞くんの覚悟
※59〜81話のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
多聞くんとうたげの関係——そもそもどうして出会った?
まず2人の関係をおさらいします。
うたげは、F/ACEのファンでありながら、多聞くんの自宅にハウスキーパーのバイトとして通う高校生。「推し」と「バイト先の人」という二重の関係が、この物語の面白さの出発点です。
多聞くんにとってうたげは、最初はただのバイトスタッフだったはずです。でも、アイドルとしての完璧な仮面を外しても平気でいられる——そんな「素の自分を見せられる場所」が、うたげとの時間だったのではないでしょうか。
では、その「特別な関係」は、いつ「恋愛感情」に変わっていったのか。時系列で追っていきます。
【59話】誕生日プレゼントに込めた「異常なほどの観察眼」
多聞くんの感情が明確に見えてくる、最初のターニングポイントがここです。
うたげの誕生日に、多聞くんは一人でいくつものショップを回り、プレゼントを選んでいました。それだけでも十分すごいのですが、さらに驚くのが——
「肩幅、袖丈、足のサイズまで知っている」という事実。
一緒にいる時間が長いとはいえ、これは意識していないと知り得ない情報です。プレゼントを選ぶために「うたげのことをどれだけ見ていたか」が、このシーンには凝縮されています。
うたげが多聞くんを尾行して、その買い物姿を目撃するシーンは、読者にとっても「あ、多聞くんはもう本気だ」と気づかされる場面でした。
【63話】「プレゼント対決」——桜利への対抗心が教えてくれるもの
F/ACEのメンバー・桜利がうたげの誕生日を後から知り、プレゼントを買いに行こうとします。その時の多聞くんの反応が印象的です。
「勝ち誇った表情」で、先に自分がプレゼントを渡していることを確認する多聞くん。
このシーンから読み取れるのは、多聞くんがうたげをめぐる桜利との「競争」をはっきりと意識しているということです。ライバル意識がある=それだけ「うたげを誰かに取られたくない」という感情がある、と読めます。
ブログで紹介されているように、この時点では2人はまだ「友達止まり」。でも、多聞くんの内側では、確実に恋愛の感情が動いていたはずです。
【65話】「言いかけた告白」——もうとっくに好きだった
この話は、多聞くんの感情を考える上で最も重要なシーンのひとつです。
神社の階段で、多聞くんはうたげに向かって、思わずこう言いかけます。
「おれは…っ 木下さんのことがー…」
しかし、言葉を飲み込んでしまう多聞くん。
この「言えなかった告白」は、65話の時点でもう多聞くんの気持ちは完成していたことを示しています。ただ、桜利がうたげに告白したことを多聞が知ったタイミングでもあり、複雑な状況の中で言葉が出なかったのでしょう。
78話の告白まで、このシーンから数十話もの「すれ違い」が続くわけですが——多聞くんはずっとこの気持ちを抱えていたのです。
【67話】X-ReaLと「本当の自分」——うたげだから見せられた素顔
多聞くんがアイドルを目指したきっかけ、それが伝説のユニット「X-ReaL」です。
作曲・パフォーマンスの天才・響と、アメリカのダンスチャンピオン・レオで構成されたX-ReaL。わずか4年で解散しながらも圧倒的な輝きを放った彼らに、多聞くんは「自分もああなりたい」と夢を抱いてきました。
X-ReaLとのコラボ練習の中で、振付師ジェイソンが多聞くんの「普段と違う素顔」に気づくシーンがあります。アイドルとしての仮面と、素の自分。この2つを持つ多聞くんにとって、「素の自分を見せても大丈夫な場所」が、うたげとの時間だったのだと思います。
好きな人の前だから素顔を見せる——それは多聞くんの恋愛感情の、ひとつの形ではないでしょうか。
【70話】クリスマスの「ありがとう」——感情がとけた瞬間
多聞くんは、うたげにクリスマスプレゼントを渡すために、ものすごく緊張していました。
「痴漢で逮捕されるのを覚悟している」という表現があるほど、うたげにプレゼントを渡すことが怖かった多聞くん。それだけ、うたげの反応が気になっていたということです。
そして、うたげから小さなクリスマスツリーのプレゼントをもらった多聞くんは、「めちゃくちゃ嬉しそう」に喜びます。うたげが「自分がどれだけ多聞くんを大事に思っているか」を伝えようとしたこのシーン。
2人の間で、言葉にならない「大切な気持ち」が確かに交わされた瞬間だったと思います。
📺 多聞くんの感情変化をアニメでも
不器用な多聞くんの感情の揺らぎは、アニメでも楽しめます。声優さんの演技でさらに刺さるシーンが増えます。
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【73〜76話】紅白と「なりたい自分になること」——多聞の覚悟が固まった
X-ReaLとのコラボで課題となったのは、「自分たちらしさが見えない」という問題でした。
そこで桜利が言います——「なりたい自分になることは『ウソ』なのか?」
この問いは、多聞くんのアイドルとしての生き方だけでなく、うたげへの恋愛とも地続きです。「アイドル・福原多聞」ではなく、「木下うたげが好きな、ひとりの男の子」としての自分——そちらを「本当の自分」として認めていくプロセスが、この時期にあったのではないでしょうか。
F/ACEが紅白に出場し、大舞台で輝く多聞くん。そのパフォーマンスを見てうたげが「神」と崇拝するほど感動したのは有名な話ですが——多聞くん自身は、その舞台の裏で、うたげへの気持ちをいよいよ言葉にしようと決意していたのかもしれません。
【78話】ついに告白——「正座で、震えながら」
年が明けて元日。多聞くんはうたげに「あけましておめでとう」のメッセージを送り、初詣に誘います。
そして自宅で、多聞くんはついに正座して、震える肩で気持ちを打ち明けました。
「アイドルの顔」ではなく、等身大の多聞くんとして——不器用で、緊張して、でも真剣に。
65話で言えなかった言葉を、やっと届けることができたのです。
考察:LINE名「ゴミ」が示す多聞の自己像
ここで、多聞くんのLINEの登録名「ゴミ」について考えてみます。
なぜ多聞くんは自分のLINEを「ゴミ」と名づけていたのか——いくつかの解釈ができます。
①アイドルとしての仮面を外した自己評価
「完璧なアイドル・福原多聞」の裏に隠れた、素の自分への自己評価の低さ。うたげの前でだけ見せる「不器用でダメな部分」を「ゴミ」という言葉で表現していたのかもしれません。
②うたげへの照れとユーモア
連絡先を教える際に、あえて「ゴミ」と登録させることで距離感を縮めようとした、多聞くんなりの不器用なコミュニケーション。
③「本当の自分」を見てほしいというメッセージ
アイドルとしての輝かしい名前ではなく、「ゴミ」という言葉を使うことで——「アイドルじゃなくて、素の俺を見てほしい」というサインだったとしたら、これはとても多聞くんらしい表現だと思います。
いずれにしても、「ゴミ」という名前はうたげとの関係の中でしか意味をなさない言葉です。多聞くんが、うたげに対して特別な感情を抱いていることの、ひとつの証明ではないでしょうか。
まとめ:多聞が「決定的に好き」になった瞬間はいつ?
各話の変化を整理すると——
- 59話: 肩幅・袖丈・足サイズまで知るほど、すでに観察し続けていた
- 63話: 桜利への対抗心→独占欲の芽生え
- 65話: 「木下さんのことがー…」と言いかけた→気持ちはすでに完成していた
- 70話: プレゼント交換でお互いの大切さを再確認
- 73〜76話: X-ReaL・紅白を経て「本当の自分」として向き合う覚悟が固まった
- 78話: 告白——正座で、震えながら
私の結論としては、多聞くんが「本格的に好き」だと自覚したのは、おそらく59〜63話あたりではないかと思います。誕生日プレゼントのために一人でショップを回り、桜利に対して対抗心を燃やすほどには、この頃すでに「うたげのことが特別だ」と感じていたはずです。
ただ、「アイドル」という立場と、「素の自分」との葛藤があったために、それを言葉にするまでに時間がかかった——それが多聞くんの不器用さであり、同時にこの作品の切なさでもあります。
断られた後も「あきらめない」と言える多聞くんが、唐揚げを作りながら「一人前」を目指している姿は——愛おしくて、応援せずにいられません。