わたしの幸せな結婚/(原作)顎木あくみ
出版社 スクエア・エニックス
「小説家になろう!」発
和風ファンタジー・嫁入り。
結婚から始まる恋愛の物語。
わたしの幸せな結婚の登場人物紹介
斎森美世(さいもり みよ)
斎森家の長女。
異能者同士の子供として産まれるがその能力は一度も現れたことがない。
家族から邪魔者扱いをされている。
おとなしく、従順な性格。
久堂清霞(くどう きよか)
久堂家当主。
中性的な顔立ちと、美しい髪を持つ美青年。
27歳で異能持ちの家の中の名家中の名家の跡取り。
斎森香耶(さいもり かや)
美世の異母姉妹の妹。
美しい容姿と、愛されて育ったが故の天真爛漫さがある。
欲しいものは必ず手にいれる。
辰石幸次(たついし こうじ)
異能持ちの家系の辰石家の次男。
幼い時から美世の立場を考え影ながら支えていた。
美世を守るために、香耶と結婚する。
ゆり江
久堂家の清霞に使える通いの使用人。
清霞が小さい頃から両親の代わりに面倒を見ている。
美世に何かと優しい。
わたしの幸せな結婚のあらすじ
斎森家は歴史ある名家で、代々異能者が産まれることでも有名でした。
政略結婚ののち生まれた、美世は異能が使えない子供でした。
もともと美世の母に愛のなかった父親は、母が病で他界したのを機に、政略結婚の際に別れさせられた恋人と再婚をします。
その恋人との間に産まれた香耶は瞬く間に異能を発揮し、父にも母にも可愛がられていました。
一方の美世は、母亡き後、継母と異母姉妹の妹にまるで使用人のように扱われ、髪を梳く櫛ですら長く同じもの使っているほど。
唯一の味方は、同じ異能の家系である辰石家の次男で、美世や香耶の幼馴染である辰石幸次でしたが、幸次もまた香耶との政略結婚の為、美世の拠り所ではなくなってしまうのでした。
そんなある日、美世に縁談の話が舞いこみます。
嫁ぎ先は久堂家という、格上の資産家です。
しかし久堂家には黒い噂があり、今まで多くの良家の女性が婚約をするものの、3日ともたず逃げ出すと言われている冷酷非道な当主と言われている家でした。
そんな家に嫁に出され、追い出されても斎森家にも戻ることが許されないという状態に追い詰められた美世ですが、早く自分の命が朽ちるのを願い、久堂家へと嫁ぐ覚悟を決めたのですが…?
わたしの幸せな結婚の原作と作者
原作は富士見L文庫から出版されている小説です。
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2020年6月現在は、3巻まで発刊されています。
小説と漫画を読み比べてみましたが、相違がないように思いました。
漫画の方は絵で楽しめるので、どちらも良さがあります。
作者の顎木あくみ(あぎとぎ あくみ)さんは、この「わたしの幸せな結婚」がデビュー作となります。
クオリティ高すぎてビックリします。
3巻まで発売中ですが、まだまだ続きそうな感じですので、次巻を待ちながら、2020年6月現在、新作の「宮廷のまじない師」も読んでみてはいかがでしょうか。
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また絵の感じが違っていて楽しめそうな内容になっています。
わたしの幸せな結婚を読んだ感想
この漫画の魅力的なところはストーリーの面白さと、絵の綺麗さです。
現代のシンデレラのような内容ですが、シンデレラのような名作はいつまで経っても色褪ず、女性にとっての永遠の憧れです。
そういったところが、わたしの幸せな結婚の強みなのかなと個人的には思います。
とにかく、斎森美世の虐げられっぷりが半端ではありません。
読んでいて心が苦しくなるレベルです。
だからこその久堂清霞の存在が光であり、希望であり、読み手の心をがっちり掴んで離しません。
美世の性格がすこぶる良いのも漫画ならではの魅力的な部分ですが、久堂清霞の冷たい対応の中に見せる優しさに一気にもっていかれます。
やっぱりギャップって大事ですよね!
久堂清霞がどんどん美世を大切に思っていく描写が丁寧に描かれているのも読んでいて楽しいポイントとなっています。