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「暴君の行方」38話〈ネタバレ〉ピッコマ独占掲載作品の内容や感想など

一見どこにでもいそうな惚れっぽい侯爵家のメイド「ジエン」。

 

しかし彼女の前世は【偉大で邪悪な王】だった。

 

前世で死んだ時に王を恨んでいた3人の女人の願いにより、「美しい容姿、優れた剣術、誰も愛することのない鋼の心」を奪われ、転生したのだった。

 

転生後のジエンの前には、男として生まれ変わった女人たちが次々と現れる!

 

廻り始めた運命の輪。

 

4人の悪縁は繰り返されてしまうのか…⁉︎

 

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暴君の行方 38話ネタバレ

 

〈刺すような視線、間違いなく私に気づいてる〉

 

「立て」

 

スッとナセルの方に向き直るベルハルト。

 

〈えっ?私じゃなくてナセル様?〉

 

「そなたは武術大会で僕を破り優勝した」

 

〈おっかしいな~バレたと思ったんだけど…?〉

 

跪いたまま戸惑うジエン。

 

「あれは偶然でした」とナセルが答えます。

 

「今回の狩猟大会楽しみにしている」

 

「誠に光栄です殿下」

 

「ところで、この女は誰だ?」とジエンを指差すベルハルト。

 

ビクッとなるジエン。

 

〈うわっ!ついにこのときがきた!〉

 

「あ~ブリジット伯爵邸のメイドだよ」とカールが答えました。

 

「そうか、家事が得意なのか?」

 

「うん?い…いや?」と焦るカール。

 

「それならどうして同行しているのだ?」

 

「えっとそれは…」

 

チラッとナセルを見ます。

 

「ジャガイモの皮むきが…下手だからです」

 

シーンッ

 

「教えるため同行させました」

 

「…なるほど」

 

スタッとジエンに近づくベルハルト。

 

「顔をあげろ」

 

ベルハルトを見上げます。

 

〈生気のない目…人形や石、あるいは長年の歳月を経た宝石のよう〉

 

前世の記憶が蘇ります。

 

『あなたは怪物よ』

 

泣きながら叫ぶ女人。

 

〈そうだ、あれは私が前世で女人たちを見てた目だ〉

 

〈女人たちの目に映りこんだ私の目はあんな感じだった!〉

 

〈人の目じゃなくて怪物の目〉

 

〈下手に関わったり感情を植え付けようとしちゃいけない目〉

 

「名前は?」とベルハルトに聞かれます。

 

「…ジエンと申します」

 

「そうか」

 

バッと横を向くベルハルト。

 

「俺たちは大事な話があるからうちに戻って待っててくれ」とカールが言います。

 

〈えっ?もう終わり?〉

 

ナセルと言われた通りに戻るジエン。

 

ジエンの自堕落な計画

 

朝、目を覚ますジエン。

 

〈ここどこ…〉

 

眠たい目をパチパチします。

 

〈あそっか、ルディナート大行邸だ〉

 

〈皇太子のベルハルトに会い、数日が経ったけど、時間は平穏に過ぎていってる〉

 

〈でもなんで?ナセル様とカールさんのときは会うや否や反応があったのに〉

 

〈ベルハルト様だけ理性的というか噂通りというか〉

 

〈私のことは、いとこと旅路を共にしたメイドとしか思ってないみたい〉

 

〈ひょっとして前世のことを何も覚えてないいんじゃ?だったらいいけど…〉

 

〈ううん、そういう問題じゃない、三人目の女人が帝国の皇太子だったなんて!〉

 

くう~と頭を抱えるジエン。

 

〈一人は伯爵の息子、もう一人は大公の息子、三人目は皇族だって?〉

 

〈それなら私ももうちょっとそれなりの身分にしといてよ!!〉

 

ギャッと涙を流しながら一人騒ぐジエン…。

 

〈でも待って!メイドでよかったのかも〉

 

〈相手は私的な感情を挟まないって噂のベルハルト様、感情的になって平民を殺すなんてことはしなさそうよね?〉

 

〈それにルディナート大公邸に滞在している限りは暗殺されることもないはず!〉

 

〈私のすべきことは1つよ!狩猟大会が終わるまで大公邸に閉じこもりラクして過ごすこと〉

 

スクッと立ち上がり気合で燃え上がるジエン。

 

〈ブリジット伯爵邸に戻れば昇給の話をして早く稼いで引退しなきゃ!〉

 

〈危険手当が出るかも!わ~い!〉

 

ルンルンのジエン。

 

コンッコンッ

 

「ブス、じゃなくてジエン!いるか?」

 

「はい!パジャマですけどいいですか?」

 

ドアの外でギョッとするカール。

 

〈まだ昼なのになんでだよ〉

 

「いいわけないだろ!」と顔を赤くするカール。

 

〈自分の家のようにくつろげって言ったのは誰よ?〉

 

プンプンしながら着替えるジエン。

 

〈…それより、こんな風に何もせず食っちゃ寝する日々を送ってることに違和感がないのよね。かつてこんな暮らしをしたことがあるかのように〉

 

カールが持ってきた仕事の内容

 

ガチャとドアをあけて「どうぞ…」とジエンが言うと、ドアにもたれるようにして待っていたカールが「うわっ!?」と驚きます。

 

そのままドスンッと倒れる2人。

 

「うっ…アタタ…」

 

カールが目を開けると、ジエンの上に重なるように倒れていました。

 

くちびるが触れそうなくらい顔が近い2人。

 

「えっ」

 

顔が真っ赤になるカール。

 

ジエンはいたって平常心です。

 

〈ふーん、きれいな髪色、前世の私と同じ色だ〉

 

「公子様?誰かに見られたら誤解されますよ」

 

「えっ?あっ!ごめん!」と慌てふためいてジエンから離れるカール。

 

「あ…あのさ、おまえ今ちょっと…ときめなかった?」とドキドキしています。

 

「えっ?別に?」

 

ガーン

 

「マジで?1ミリも?この顔をあんな至近距離から見たのに?」とショックを受けるカール。

 

「はい」

 

「何故だ!?」

 

「私のタイプじゃないので」

 

ゴロゴロッと稲妻に打たれるほどのショックを受けます。

 

「暇そうなブスのためにいい仕事を探してきてやったのに!」と涙目のカール。

 

「ブスのくせに人の顔をけなしやがって!」

持っている紙を握り締めます。

 

「えっ!待ってください!タイプじゃないって言っただけです」

 

「タイプじゃないイコールブスだろ!!」

 

カールから紙を取り上げるジエン。

 

〈ふう…紙は無事だ、一体どんな仕事を…〉

 

「カールさん、これまさか…」

 

「ん?ハハッ驚いたか?皇城の人手が足りないらしい、皇族と血の繋がりがあるっていいだろ?そう簡単に就けない仕事だぞ!」

 

紙を持つ手がプルプル震えるジエン。

 

〈そうかもしれないけど、私は死んでも避けたい仕事なんですが!!〉

 

暴君の行方 感想+次回考察

 

ベルハルトはジエンに気づいてない様子でしたね?

 

鋼のような心を持っている人だから、前世の記憶も鋼のように硬いのかも?

 

ジエンが心配するようなことは起こらなくて一安心でしたね。

 

それにしても、ジエンくつろぎ過ぎではないでしょうか?笑

 

でもそこが可愛いとこですけどね。

 

カールさんにパジャマで会おうとするその無防備さ。

 

そして、カールさんにまったくトキめかない残虐さ。

 

さすが偉大な王の生まれ変わりですよよ。

 

女性に生まれ変わっても、男性に生まれ変わった女人たちを翻弄しています。

 

そして、最後にやっぱり関わり合いになってしまいそうなベルハルトの近くでのお仕事紹介!

 

これはきっと避けては通れない運命でしょうね…。