「暴君の行方」99話のあらすじやネタバレなど
バーリアの願い
バルコニーから中に戻るバーリア。
（これでよかったのよ）
ーバーリアが首都に来る前の三日月の森でー
バーリア、ほんとうに首都に行くつもりなの？あの人の噂、知ってるでしょ？
噂で人を判断してはいけないわ、ヘイレス。
あの方はきっとまだ、「愛」を知らないだけなのよ。
私は姉妹のように育ったバーリアに不幸になって欲しくないだけよ。
ヘイレス、あの方はチェスという遊びが好きだと聞いたの、首都に着いたらすぐにチェスを習おうかしら。
バーリア、ルディナート大公子ではだめなの？初代皇帝陛下にそっくりで、女の子を泣かしまくっているみたいだけど。
ヘイレス、ひどいわ！私はあの方がいいのよ！あの方と結ばれるのがずっと夢だったんだから。
数百年前の約束が果たされるのよ！
（そう、約束は守らなきゃ、どんな犠牲を払ってでも）
ベルハルトの気持ち
バルコニーに残っているベルハルト。
バーリアに問われた、ジエンへの気持ちを考えます。
（あの女が欲しい！誰にも触れられることなく閉じ込めたい！）
それはベルハルトが気づいてしまった気持ちでした。
でもそれは出来ません。
ヘカテ、ナセル、カールリス3人の顔が浮かびます。
狂った皇太子だと言われないためには、決断は早い方がいい。
今なら間に合う、きっと…。
動きだしたバーリア
バーリアの元にヘイレスがやってきました。
バーリア！元気だった？
ヘイレス！いらっしゃい！
嬉しくて抱き合う2人。
会いたかったわ！バーリア。
屋敷に入り、お茶をする2人。
ヘイレス、ちょうど頼みたいことがあったの。
結婚準備でしょ？色々と心配だけど、私が手伝わないとね。
そうね、でも結婚よりも先に手伝って欲しいことがあるの。
何？
ヘイレスなら首都にきたばかりだし、若くて平凡だから、きっとだれにも疑われないわ。
…どういうこと？
バーリアは自分の計画をヘイレスに伝えます。
聞き終えたヘイレスは顔面蒼白になりました。
バーリア？本当にあなたバーリアなの？こんなのバーリアであるはずがない!!
ヘイレス、声が大きいわ。
バーリアの冷たい声が部屋に響きます。
追い返されたくなければ、静かにすることね。
ヘカテの誤算
その頃ヘカテは皇太子殿下に謁見を申し込んでいました。
お入りください、ヘカテ司祭。
足早に部屋に入るヘカテ。
殿下！おかなしな噂が出回っているのをご存知ですか!?
ジエンが魔王の生まれ変わりで、モンスターの異常行動は全て彼女が要因だと！
魔王のことは関係者でなければ知るはすがありません。
（ついにバーリアが動きだしたのか…）
ベルハルトは少しだけ顔を上げます。
このままだと何が起こってもおかしくありません！罪なき者の命が危険に晒されています！
ヘカテは焦っていました。
すぐに事実とは異なると発表していただき…。
ヘカテ司祭、その前に確認することがあるはずだ。ジエンは本当に魔王の生まれ変わりではないのか？
そのことなら光の予言でお伝えした通りです。
その予言について、今ちょうど調べていたんだが、そなたが言った予言がどこにも記されていないようだ。
「暴君の行方」99話の感想と考察
ついにバーリア様が闇へ…。
ベルハルトを愛するがゆえに落ちてしまった奈落の底。
そこには絶望しかないというのに…。どうにか思いとどまって欲しかったですが、時すでに遅しですね。
ベルハルトもバーリアを止めることが出来なかった、それほどまでにジエンを恨み、執着し、愛していた前世に気持ちを引っ張られているのでしょう。
その姿は、まるでジエンの前世、邪悪な王のようです。
複雑に絡んできたジエンたちですが、また歯車が動き出してしまいました。
ジエンが魔王の生まれ変わりだど信じたものは、きっとジエンの命を狙ってくるでしょう。
ヘカテがどうにか誤魔化すことができたらいいのですが…。
バーリアとベルハルト、もっと違う形で出会えたら、素敵なカップルになってたかもしれませんね。
今は闇でしか2人を繋ぐものはありません。
ちょっと悲しい気持ちになってしまいました。邪悪な王、本当にやらかしてくれてますね！
