暴君の行方 76話〈前回のお話〉
毒を飲まされそうなカールさんを救うため、ジエンが助けに行きますが、あっさりバレて男に捕まるジエン。
そのジエンを庇って、顔を斬られるカールリス。
これがきっかけで前世の呪縛が解き放たれ…⁉︎
暴君の行方 77話〈ネタバレ〉
さっきのパキンという音が前世の呪縛が解ける音ならば、カールさんが私を好きになる心配はなくなったのかもと思うジエン。
でも、ナセルがジエンをマコンティアから助けた時は、呪縛は解けませんでした。
私のために、剣術を失うことはなかったから?と考えます。
そこへ、縛られたナセルがジエンたちの元に運ばれてきました。
ジエンに怪我はないか?と聞いてきます。
私の心配してる場合じゃ…と思っていると、カールリスが俺の心配もしてくれと話に入ってきました。
カールリスの顔の傷を見て驚くナセル。
早く治療しないと痕が残ると心配してくれます。
皇族に危害を加えることぐらいどうってないことの表れだとあっさり言うカールリス。
俺たちはもう終わりってことさといつもの軽い調子で話していると、村人の男がその通りだと剣をカールリスの肩に乗せます。
死んでもいいって意味じゃない‼︎と慌てるカールリス。
悪いな‼︎と剣を振り下ろす男。
すると、その手に何かあたり、バキッと血が噴き出ました。
村人たちに目に見えない攻撃が飛んできます。
茂みの陰からその様子を呆れながら見ているヘカテ。
村人に危害を加えない条件でベルハルトたちに場所を教えた結果、ヴァレノール卿が村人に攻撃を加えてしまいました。
皇族に危害を加えるのは重罪ですからと悪びれた様子もないヴァレノール卿。
ナセルやジエンも危険な目に合っていたので、ヘカテも同意します。
ヘカテが無事で喜ぶジエン。
ベルハルトはカールリスが殺されかけたのに、まったく動揺した様子はありませんでした。
縛られた縄を解くと、光の神器を取りに後でパトリックおじさんの家に行こうというヘカテ。
パトリックおじさん?とハテナ顔のジエン。
カールリスに毒を飲まそうとしたり、顔を斬ったり、殺そうとしていた、あの男のことでした。
可愛げのないやつだと、ヘカテに悪態をついてジタバタしています。
ヘカテが小さい頃から顔見知りのようで、言い合いをしています。
数日は神聖力が使えないヘカテは、カールリスの顔の傷がすっかり綺麗にできるか心配でした。
顔が全てのカール兄様に傷をつけるなんて‼︎と怒っているヴァレノール卿。
ロイまでひどいな…とカールリス。
バーリアはジエンに無事で良かったと駆け寄ります。
バーリア様も‼︎とお互いに手を握り合いました。
感情のないベルハルトに、すぐキレるヴァレノール卿、血も涙もないヘカテの方が、村人たちよりも怖いと感じるジエン。
バーリアはにっこり笑顔で、3人もジェラドに捕まってたら迷惑だったからと言います。
その言葉に違和感を感じるジエン。
バーリアと話が噛み合わない気がします。
パトリックおじさんの家で…。
ヘカテに、パトリックおじさんの家に行こうと言われ、向かうジエン。
部屋の中はさっきこぼれた毒入りのワインが血のように床に飛び散っていました。
まったく動じない冷静なヘカテ。
テーブルの上にある木箱の中に光の神器が入っていました。
テレポート用の魔石もあります。
ポケットにすかさずしまうジエン。
いつか高値で売れるかもと邪な気持ちです。
もう一つあるでしょうとヘカテに言われ、赤く光る石を見ます。
じっとヘカテを見るジエン。
僕ではないと否定するヘカテ。
わかってるとジエンは答えます。
80人もいた遠征隊がもう10人ほどしかいないのに、石は赤く光っています。
あの5人の中にジエンの敵がいると確信するヘカテ。
ナセル様もカール様は私を助けてくれたので、除外すると…。
残りはベルハルト皇太子、バーリア、ヴァレノール卿…‼︎
暴君の行方 77話 感想と考察
危機一髪でカールさん助かって良かったです‼︎
ヘカテも無事でよかった〜。
あのカールリスに毒を飲ませようとした男は、パトリックおじさんなんだ…ってちょっと拍子抜けしませんでした?
ヘカテと小さい頃から知り合いで、あんなに残虐な性格で、ヘカテが無慈悲に育つのもわかる気がします。
とにかくもう村人たちに襲われる心配は無さそうなので、安心しました。
そしてバーリア様とジエンの噛み合わない会話…。
まるでジエンたちがジェラドに捕まったら面倒だったみたいな言い草でしたよね?
ベルハルトに興味を持たれてるジエンのことをよく思ってないかもしれませんね?
とすると、あの赤く光る石の意味は…。
今後、バーリア様の動向をしっかり見ておきたいと思います‼︎